古着物を未来へつなぐ循環プロジェクト「engimono」。環境・福祉・文化を結ぶ新しい社会モデルを燕市から発信。

年間どれだけの着物が捨てられているの?

みなさん、こんにちは。
普段、着物リメイクの活動をしていると、よく耳にする言葉があります。

  • 「祖母の着物、どうしていいかわからなくてタンスに眠ったままなの……」
  • 「捨てるのは心が痛むけれど、もう着る機会もないし……」

こうした「捨てられない」というお悩みの一方で、実は日本全国で驚くほどの数の着物が、日々廃棄・焼却されているという現実をご存知でしょうか。

今日は、私たちの着物を取り巻く「捨てられない問題」と「捨てざるを得ない問題」について、数字を交えてお話ししたいと思います。

タンスに眠る「数億枚」の資産

 参照 : 環境省 サステナブルファッション

日本の家庭のタンスの中に、一体どれくらいの着物が眠っていると言われているかご存知ですか?

環境省の資料などでも度々議論されていますが、一説には「数億枚」単位の着物が、着られることもなく家庭で保管されていると言われています。

かつては晴れ着として愛され、親から子へと受け継がれてきた大切な資産。それが今、活用される場を失い、静かにタンスの中で眠り続けています。

捨てざるを得ない「悲しい現実」

その一方で、年間を通じて膨大な量の着物が「廃棄」されているのも事実です。

  • 行き場を失った着物
    遺品整理や片付けの際、譲り手が見つからず、古着回収に回されても市場価値がつかずに廃棄されるケース。
  • 焼却という選択
    素材の多様化や、専門的な管理の難しさから、最終的に焼却処分を選ばざるを得ない現状。

「捨てたいわけではないけれど、どうしようもない」という、ご遺族や持ち主の方々の声。これは、決して誰かを責めることのできない切実な問題です。

なぜ、私たちはこれを「もったいない」と感じるのか

この数字の裏側には、単なる「布」としての廃棄量だけでなく、日本が大切にしてきた「和の文化」が急速に失われているという側面があります。

  • 捨てられない問題: 愛着や記憶が邪魔をして、決断ができない。
  • 捨てざるを得ない問題: 現代のライフスタイルとのミスマッチ。

この二つの間で、私たちは今、大きな過渡期に立たされています。

「文化補完」という新しい選択肢

私たちが『engimono』を通じて取り組んでいるのは、この「廃棄の列」から一枚でも多くの着物を救い出し、現代の暮らしに馴染む形へと作り変えることです。

これは、単なるリメイクではありません。 かつて職人が魂を込めて染め、織り上げた生地を、現代の手仕事で補完し、次の時代へと繋いでいく試みです。

数字だけを見ると、膨大な繊維廃棄の問題はとても巨大で、私たち一人の力は小さすぎるように感じるかもしれません。でも、目の前にある「一枚の着物」から始まる循環は、確実に文化を守る一歩になります。

これからの取り組み

この「廃棄の現実」に対して、私たちが具体的にどう向き合い、どう救い出そうとしているのか。

そうした具体的な取り組みや、日々の活動で見つけた新しい可能性については、これからもこのブログを通じてお話ししていこうと思います

皆さんと一緒に、この大切な文化をどう守り、どう楽しんでいけるか。 これから一緒に考えていけたら嬉しいです。

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